新潟空港へ電車で行ける?!未来の鉄道「新潟空港アクセス線」

新潟空港は、JR新潟駅から直線距離で約6・4kmと、ターミナル駅・新幹線停車駅から程近い距離にあります。


本州日本海側では最大のターミナル空港であり、多方向に定期就航路線を持ち、訪日外国人旅行客(インバウンド)の受け入れや、LCC(格安航空)の就航など、地方空港としては多様性を持つ空港です。


その利便性や多様性から、バブル期の昭和後期(1980年代)より、JR新潟駅と新潟空港を結ぶ「空港アクセス鉄道」の計画が浮上していますが、未だ実現に至っていません。

新潟県という土地柄、自家用車利用の方が圧倒的に多いですが、長時間利用時の駐車場料金や道路混雑などの問題あり、公共交通機関を利用する方も少なくありません。


現在、新潟駅と新潟空港を結ぶ公共交通手段はリムジンバスで25分、路線バスで33分と本数も少なくない程度運行し、会津若松ー新潟便・長岡ー新潟便の高速バスも一部乗り入れています。(新型コロナウイルスの影響により、運休あり)


また、「空港直行ライナー」や「定額タクシー」運行されており、県内各地を結んでいます。

東京では、JR東日本による「羽田空港アクセス線」の鉄道事業認可が下り、羽田空港への新たなアクセス路線として、2029年度の開業を目指すという話題で賑わいました。


鉄道による空港アクセス線が新規開業することにより、利便性がアップするのは確実です。

そんな賑やかな話題の中、未来の鉄道「新潟空港アクセス線」は、どの様なルートが計画されているでしょうか?


①《新幹線延伸案》 新潟駅 〜 新幹線車両基地 〜 新潟空港


②《在来線延伸案》 新潟駅 〜 白新線 〜 大形駅 〜 新潟空港


③《新規路線案》  新潟駅・万代 〜 モノレール・路面電車 〜 新潟空港


①《新幹線延伸案》 新潟駅 〜 新幹線車両基地 〜 新潟空港


新潟駅から新幹線車両基地を通り、新潟空港に向かうルート。

上越新幹線と直通運転が可能であり、首都圏から多くの旅客を乗換なしで空港へ運ぶことが出来る。

もし、新幹線が乗り入れるのであれば、全国初の新幹線直結駅となる。


②《在来線延伸案》 新潟駅 〜 白新線 〜 大形駅 〜 新潟空港


新潟駅から白新線を通り、大形駅で分離して新潟空港へ向かうルート。

在来線各線との直通運転が可能であり、新潟県内各地や福島県・山形県から利用客が見込まれる。

また、大形駅〜新潟空港駅間で中間駅も設置可能。


③《新規路線案》  新潟駅・万代 〜 モノレール・路面電車 〜 新潟空港


LRT・モノレール・新交通システムなどの軌道系アクセスによる、新規路線。

新潟駅から市内各所(万代シティ、朱鷺メッセ、佐渡汽船など)を経由して空港まで結ぶルート。

中間駅も多く設置可能であり、通勤通学用・観光用路線としての活用も見込まれる。


⚫︎新潟空港アクセス線のメリット⚫︎

「日本海側の玄関口として、拠点性・利便性の向上」「首都圏での大災害時、代替空港としての役割」など‥


⚫︎新潟空港アクセス線のデメリット⚫︎

「羽田空港のような、ドル箱路線が無い」「地盤が軟弱であり、土地の確保に困難」「資金面の確保」など‥


この通り、メリットとデメリットはたくさんあり、現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、一般利用客をはじめ、インバウンド客が見込めないといった課題もあります。


また、2022年には新潟空港を拠点とする「トキエア」が就航予定であり、関西圏・中京圏・仙台などを結ぶ便が計画され、今まで以上に利便性・多様性の高い地方空港として活躍する事が期待されます。



過去にも何度か、新潟県も「空港アクセス鉄道早期建設」の検討が議題となりましたが、現在は事実上の見送りとなっており、「自家用車利用の増加」「建設したとしても、採算が取れない」という事が大きな理由でしょう。


今後、大幅に新潟空港の利用者が増加すれば、再検討の議題に繋がるかも知れません。


30年来の悲願、未来の鉄道「新潟空港アクセス線」が実現して、電車で新潟空港へ行ける日が、いつか来るのだろうか‥

GATA_TETSU

【事業理念】鉄道・観光業界経験を活かして、地域貢献・地域活性化 【主な業務】公共交通の魅力発信・利用促進業務 ⚫︎鉄道・交通・観光ライター(新潟県観光協会 公式ブログライター) ⚫︎元鉄道マン・鉄道業界経験と経歴を活かした、メディア&イベント出演・取材・企画⚫︎鉄道・交通ジャーナリスト ⚫︎鉄道写真・動画撮影

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